車をリースしていて、事故を起こした場合どうすればいいのでしょうか。
車の運転は事故発生リスクが必ずあります。
物損事故、人身事故、自損事故、全損事故、もらい事故など事故の種類は様々。
リース車を利用していて起きた事故はどのようにすれば良いのでしょうか?
利用者には使用権、所有権はカーリース会社
交通事故には物損や人身、自損や全損などさまざまな事故があります。
その中でも3分の1がもらい事故です。
あなたは運転に気を付けていても、いつもらい事故にあうかはわかりません。
車を借り受けて利用するリース車で事故を起こした場合はカーリース会社も事故の当事者となります。
あなたが希望する車をカーリース会社が代理購入する。
そして、リース車の使用権を貸与する形で長期契約をするのが一般的なカーリース契約です。
多くのカーリース会社が車両購入費や維持費を負担するサービスを提供しています。
カーリースでは契約期間の満了時にカーリース会社にリース車を返却することを前提としています。
そのため、長期間契約を行っても所有権はカーリース会社にあり、リース車で事故を起こすと所有者であるカーリース会社も事故の当事者となります。
契約満了時に残価設定をした車を返却することでカーリース料金が安くなっている
車両購入と維持に必要となる費用をカーリース会社が代理負担しユーザーは定期料金を支払います。
ユーザーの経済的負担を軽減するためカーリース会社は契約期間満了時に見込めるリース車の残価設定をしてその分を差し引いた金額でリース料金を決定します。
例えば新車価格200万円のリース車で5年後に50万円の残価設定が見込める場合、150万円の車両価格に諸経費を加算した金額を60回で支払う契約を結びます。
個人向けカーリースは、自動車税や自賠責保険料、点検整備や車検基本料金も込で、200万円の車両を月々2万8千円の定額料金で使用できることになります。
費用総額から残価設定した金額を差し引いた金額を契約期間に応じた回数で支払うためリーズナブルな料金でリース車両を利用できます。
しかし、契約満了時には原状回復したリース車をカーリース会社に返却する必要があります。
通常使用で契約期間中に生じる経年劣化や老朽化に対しては免責されますが、原状回復が困難な改造や過走行を行うとリース車の資産価値が損なわれたと判断されます。
また、リース車で事故を起こした場合も残念ながらカーリースの契約違反行為に該当します。
改造や事故を起こしたリース車は残価設定額を下回り違約金が発生する
カーリースはあらかじめ契約期間満了時の、残価設定をすることでリーズナブルな月額リース料金を設定しています。
そのため改造や過走行、リース車で事故を起こした場合は予定していた残価を下回ると差額が請求されることがあります。
カーリース会社が算定した契約満了時のリース車両の資産価値を示す残価は高額なほど月々の使用料金を抑えることができます。
しかし、残価を確保するためにリース車には使用制限が行われるのも事実です。
しかし改造や過走行はあなた自身で防止できますが、車の運転に必ず伴う事故発生リスクはあなたの注意だけで防止するのが困難で予測不能です。
万一事故を発生させた場合や事故に巻き込まれた場合の対策もしっかり考えておく必要があります。
カーリース会社が負担してくれる自賠責保険は事故被害者の救済措置であり、人身事故の対人賠償のみに有効な保険です。
リースを利用する場合は、必ず任意保険への加入を行う必要があると言えます。
最近では、任意保険込のプランも登場しました。
トヨタのキントは任意保険料込の月額利用料金になっています。
事故は、予測不可能
あなたは、法定速度も守って安全運転をしていても、周りが危険な運転をしていれば「もらい事故」の可能性もあります。
また、危険を回避した結果、自損事故を起こしてしまうこともあります。
車に乗っている以上、事故は誰にでも起こる可能性があります。
いつどこで起こるかは、予測もできません。
そして、あなたは悪くなくても、100%相手が悪いというケースにならないことは多々あります。
リース車で事故を起こした際の対処法
いつ、どこで、どのような状況で事故が起こるかは分かりません。
事故は最初の対応が非常に肝心です。
「自分は気をつけているから大丈夫」と思わず、契約時に必ず「どのように対応すべきか」を確認しておきましょう。
警察・救急に連絡をする
あなたが動ける状況で、周りに負傷者がいる場合などは、真っ先に警察や救急に連絡をし、できる範囲で負傷者の救護をしましょう。
リース会社、保険会社に連絡して状況を説明する
余裕があれば、リース会社に連絡をしてください。
どのような対応をすべきか確認できます。
任意保険に加入していれば、保険会社が対応してくれます。
修理費用について
任意保険に入っていれば、基本的に保険で大丈夫です。
しかし、自賠責保険しか加入しておらず、かつ加害者の場合は修理費用を負担することになります。
また、その事故が原因で車の残価設定が下がった場合、その分の損害金を負担することになります。
全損事故の場合
全損事故となって走行不能になった場合、リース契約期間中であっても基本的には「解約」扱いとなるケースがほとんどです。
あくまで「解約」ですので、解約金を請求され清算になります。
車両保険に入っていれば、その分はカバーできます。
契約時にしっかりと確認をしておきましょう。
補償内容について
リース車は契約時に自賠責保険に加入していますが、自賠責保険は被害者を最低限保護する目的の保険です。
補償範囲は狭く、加害者側の傷害などには一切支払われません。
また物損事故の場合は加害者・被害者双方に対して支払われません。
リース車で事故を起こした場合はどうする?まとめ
いかがでしょうか。
カーリースで事故を起こすのも、購入して事故を起こすのも同じことです。
一般に、車を購入する時は「自賠責保険」のほか「任意保険」に加入する方がほとんどだと思います。
リースの場合、自賠責保険には加入しています。
しかし、任意保険はあなたが別途加入する必要があります。
自賠責保険は事故の際に「ほとんど役に立たない」と思った方がいいでしょう。
リース会社が提供している任意保険もありますので、契約時に一緒に加入すれば月々のリース料金とセットで支払いができます。
事故で破損したリース車両の修理費用もユーザーの自己負担となります。
補償の手厚い任意保険に加入することで被害者への補償や、被害車両の修理費用の補償と共にリース車両の修理費用も任意保険で賄うことができます。